小児の弱視について

赤羽中央総合病院附属クリニック  
眼科部長 武市 一彦


 視力は通常5〜6歳頃までに成人と同等までに発達しますが、この期間に眼に異常があると正常な発達が出来なくなり弱視(眼鏡をかけても視力が出ない状態)になることがあります。原因としては、強い屈折異常(遠視、乱視、近視)、不同視(右眼と左眼の屈折度の大きな違い)、斜視などが挙げられます。これらは小学校に入ってからでは、治療効果が落ちてしまいます。そのため早期発見、早期治療が必要となって来ます。

弱視の早期発見について
  いつもどちらかの眼で見ている、眼を細めて見る等があれば弱視の疑いがあります。また三歳児検診で異常を指摘された場合も眼科を受診される事をお勧めします。


診断法

  通常3歳になる頃には視力検査が可能となります。視力検査にて弱視が疑われる場合、精密屈折検査を行います。調節麻痺剤(サイプレジン)を点眼後約50分後に屈折検査を行い、得られた屈折値を元に矯正視力を測定します。自宅にて5日間ほどアトロピン点眼を行った後に屈折・視力検査を行う事もあります。


治療法

屈折異常弱視(強い近視・遠視・乱視が原因の弱視)
  屈折異常を矯正するために眼鏡を作製します。定期的な視力検査を行い発達が促されているか判断します。程度が軽い場合は眼鏡なしで経過観察する場合もあります。通常近視は年齢とともにに強くなり、遠視は軽くなります。そのため眼鏡も時々更新が必要となります。
不同視弱視(右眼と左眼の屈折度の違いにより片眼が弱視となるもの)
  屈折の左右差を補う眼鏡を作製します。定期的な検査を行い視力の発達が遅い場合はアイパッチで視力の良い眼を塞いで治療する場合もあります。この場合両眼視機能に留意しながら経過を追います。
斜視弱視(斜視によりずれている眼が弱視となるもの)
  健眼のアイパッチを行ったり、斜視の治療を行ったりします。


2003/04/27

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