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コラム1

紫外線と皮膚がん

赤羽中央総合病院附属クリニック皮膚科部長 大森一範


毎日のように太陽が照りつけて暑い日が続きますが、今回は日光紫外線と皮膚がんについてお話しします。

長年日光を浴び続けていると、皮膚にしみ、しわ、たるみができ、ときには良性、悪性の腫瘍が生じることがあります。加齢による生理的老化と思われがちですが、これらは生理的老化に加え、紫外線の慢性障害により生じる光老化の結果です。光老化は適切な紫外線防御対策によって、防げるものです。
紫外線の中でも特にUVBの曝露と関連することが知られている皮膚がんがあります。前がん症である日光角化症と有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫(悪性黒子型と表在拡大型)です。日本人の有棘細胞癌の約60%は顔面・頭部に発症し、その多くが日光角化症由来と推測されます。日光角化症は高齢者の露光部に難治性紅斑、皮角など生じ、その段階で治療すれば問題ありませんが、治療しないと悪性化し、転移すれば生命に関わります。また顔面に生じた黒色結節、色素斑のなかには、いぼやほくろではなく、基底細胞癌や黒色腫の場合があります。基底細胞癌は高齢者の顔面正中部に好発する黒褐色結節で、しばしば潰瘍を伴います。また色調や形状が不規則で不整な色素斑は、黒色腫の早期病変の可能性があり、早めの対処が必要となります。こうした腫瘍の診断には非侵襲的診断法であるダーモスコピーが有用です。気になるできもの、しみがありましたら、一人で悩まず、皮膚科専門医に是非ご相談下さい。
最後に光老化への対策として、「紫外線環境保健マニュアル2015(環境省作成)」で以下のような紫外線対策を示しています。参考にして下さい。

• 紫外線の強い時間帯を避ける。
• 日陰を利用する。
• 日傘を使う、帽子をかぶる。
• 衣服で覆う。
• サングラスをかける。
• 日焼け止めを上手に使う。


2016年8月2日