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コラム1

太陽の都コラム1

介護老人保健施設「太陽の都」 施設長 川本 清


初めまして、今月4月から施設長を務めます川本と申します。
これまで、外科医師として赤羽中央総合病院で仕事をして来ました。
平成26年より火曜日に此処「太陽の都」で、前施設長 美島先生の手伝いをするようになりました。ここで病院と介護老人保健施設との違いを申し上げます。「病院」は、医療保険で患者さんの病気の治療をする所で医師を頂点とする施設です。それに対し、「太陽の都」は介護保険によって専門性を持った職員が、入所されている方、通所されている方の生活の手助けをする施設です。この介護老人保健施設とは、常勤医師がいて老人施設の中では「医療」に近い施設ですが、皆さんと一番身近に接しているのは、介護士、リハビリ療法士、看護師です。ここが「病院」との大きな違いです。

さて、5月に年中行事の一つフリーマーケットがありました。入所している方々は、フリーマーケットの様な「ハレ」がとても刺激になっていると思います。何を買おうか(真剣に)色々考えたり、「これ似合ってる?」「どっちがいいかな」とひとに聞いている方々を見ていると、「買い物」って楽しい事なんだな、大切な事なんだなと今更の様に気づかされました。
我々は、食事、歯磨き、着替え、トイレ、お風呂、移動といった、生活の上で一番基になる事柄を、ADL(日常生活動作)と言う言葉を使いますが、その次にくる掃除、洗濯、料理、金勘定の事をIADL(手段的日常生活動作)と言っています。日頃の生活「ケ」(日常)では、ADLが落ちない様に皆さん頑張っているのですが、時々は、IADL(元々あった生活シーン)に近づいた、そして楽しい事、「ハレ」(非日常)もひとが生きていく上で大切なんだなと思いました。何より、顔つき、表情に初めて見るような活気があります。生き生きしていました。
しかし、わたしが一番驚いた事は、フリーマーケットの後の反省会でした。「利用者様」に楽しんでもらいたいという、職員の意識の高さ、熱意、真剣さ、心配りを感じ、「凄いチームワークだな」と、施設長なのですが、圧倒されました。このエネルギーが入所の方々、通所の方々に伝わらない訳が無い。新施設長として(手前味噌ですが)この中々素晴らしい組織(チーム)の為に、どれ程の事が出来るのか....これからです。
この様に、介護老人保健施設とは、介護職、リハビリ職、医療職等皆が、フラットに力を合わせるところです。どちらかというと、医療職は、皆さんが安心して生活出来る様に下支えするのが任務です。

第一回目は、「太陽の都」の皆様への御紹介となりました。

2016年9月1日

サイドメニュ