Column

病院長コラム

開院のご挨拶

 このたび、10月1日より旧赤羽中学校跡地に赤羽中央総合病院・東京シニアケアセンター赤羽を開院させていただく事になりました。一言、ここに謹んでご挨拶を申し上げます。

 医療法人社団赤羽中央総合病院は1954年に開業し、地域医療に専心して67年の年月を経てのリニューアルとなりました。「愛と奉仕の精神」を一貫して実践してきた長い伝統を引き継ぎ、その上で今回介護老人保健施設と一体となった「未来志向の全方位型複合医療施設」としてスタートした本院の初代院長として、その重責を痛感いたしております。

 「未来志向」とは、時代の潮流を確実に把握してその先を常に考えること、「全方位型」とはあらゆる境遇や病状の方々への老若男女を問わない全年齢的かつ全人的な医療・介護を行うことを意味します。その理想に立って、新病院では、前回のコラムでもお伝えしましたように、カッティングエッジとも言える最新の医療空間ならびに設備を拡充・導入しただけでなく、新たな分野の診療も始めさせていただきました。その代表的なものとして、ER、婦人科、小児科、ならびに呼吸器外科の外来診療の創設です。ERでは、専属医師を配置して、地域の方々のいのちを先陣を切ってお守りしたいと考えており、また婦人科や小児科については、先日まで大学病院でトップランナーとして働かれていた二人の常勤女性医師をお迎えして、どちらも日本大学医学部附属板橋病院と十分な連携をとって診療を始めました。またこれらの新設だけでなく、従来の各診療科についても大幅な増強を行っており、特に内科領域では新たに循環器内科専門医を5名増やして、最新の心臓カテーテル検査室の設置とともに、あらゆる循環器疾患に即応できる体制を整えました。外科領域、泌尿器科領域、整形外科領域においても、手術室の大幅拡充によって余裕をもった手術体制を配備しました。とくに整形外科領域でのロボット支援型手術の導入は超未来型とも言えるシステムとして稼働させております。

 以上のような未来志向の全方位型施設として常に前進していきたいと、職員一同、意を一つにしておりますが、これまでも繰り返しお話して参りましたように、なによりも受診される方々にとって、限りない「安心」を提供できる施設にならなければならないと肝に銘じております。病院に来ていただいて、どこよりも安心できる施設、安心できる医療、安心できる職員、安心できる時間と思っていただける病院になるように鋭意努力していく所存です。

 なお、開院当初、今回初めて当院に導入した電子カルテシステムの不具合等により、待ち時間を含めて、何かとご不便をおかけいたしておりますが、一刻も早く解消していきたいと思っておりますので、いましばらくの間、何卒ご理解とご容赦の程、お願い申し上げます。

2021年10月
赤羽中央総合病院・院長 廣 高史