Column

コラム

『大切な健康を守るために 〜肺がん検診の重要性〜』

赤羽中央総合病院 呼吸器外科 特別顧問
日本大学医学部附属板橋病院 呼吸器外科学分野 主任教授
櫻井 裕幸

 肺がんはわが国のがんによる死亡原因の上位(男性:第1位、女性:第2位)を占めており、肺がんにかかる人は50歳代から増加します。

 肺がんは多くの人々に影響を与える深刻な疾患ですが、早期に発見すれば治療の選択肢も広がり、予後の改善が期待できます。肺がんは初期段階では自覚症状が少なく、気づかないうちに進行してしまうことが多いため、定期的な検診が非常に重要です。

 喫煙者にとって特に肺がんのリスクが高いことは広く知られていますが、非喫煙者でも肺がんを発症することがあることを忘れてはいけません。近年、特に喫煙歴のない方々においても肺がんが増加していることが報告されています。実際に、非喫煙者の方でも原因不明で肺がんが発症したり、さらには遺伝的要因や環境因子、大気汚染や職業的な影響などが関与したりしていると考えられています。

 早期に肺がんを発見するためには、定期的な検診が不可欠です。肺がん検診は、胸部X線撮影やCTスキャンなどで、がんの兆候を早期に発見することができます。症状が現れる前にがんを発見できることで、治療の選択肢が広がり、より高い治療成功率が期待できます。喫煙者だけでなく、非喫煙者の方々もぜひ肺がん検診を受けることをお勧めします。

 健康は最も大切な財産です。早期発見で、より健やかな未来を手に入れましょう。

 赤羽中央総合病院では、CT、MRI、内視鏡システム等の最新鋭の医療機器が導入されており北区の基幹病院として万全な体制が整っておりますので、自身の健康状態を把握し、必要な対策を取るためにも、是非とも健康診断・肺がん検診を受けていただくことをお勧めします。

 肺がんの手術治療においては、日大板橋病院と緊密な連携のもと診療を行っております。