Orthopedics

整形外科・人工関節センター

 

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人工関節手術について

ドクターより
メッセージ

 

変形性ひざ関節症

膝関節は、大腿骨(だいたいこつ、=ももの骨)、脛骨(けいこつ、=すねの骨)、膝蓋骨(しつがいこつ、=膝のお皿)から形成されています。この3つの骨が連動して、体重を支えることにより、歩行等の日常生活を行うことが可能となります。また膝関節は周辺の靱帯や腱などに支えられていることから、骨とこれらの組織が一緒に機能することが重要になります。変形性膝関節症や関節リウマチなどの膝関節では、これらの骨の軟骨がすり減ることでO脚やX脚になり、痛みが生じ、膝関節を動かし辛くなります。またこの状態が続くと周辺の靱帯や腱が硬縮(固まって動かなくなる)や癒着(骨にくっつく)してしまい、更に膝を動かすことが困難になります。

人工膝関節インプラントに置き換えることで、O脚やX脚のような変形を矯正してまっすぐな膝関節にして、痛みを取り除くことができます。またこの術式では、インプラント設置と同時に周辺の靱帯や腱の状態を調整し、健常時の膝関節機能を取り戻すことができます。一方で、今膝関節がまっすぐになっているか、膝がちゃんと動くようにバランスがとれているかなど、手術中に現在の膝関節の状況を正しく判断するための客観的な指標が必要です。
当院では、患者様に最良の手術結果が提供できるよう、症例に応じて手術用ナビゲーションを用いた人工膝関節置換術を行っています。あらかじめ登録した解剖学的な特徴から、現在の膝関節の変形矯正の度合い、インプラント設置位置の作成支援、手術なインプラント設置と膝関節矯正を行います。

 

人工ひざ関節置換術(TKA)

 

MIS人工膝関節置換術

人工膝関節の手術では関節の前には大腿四頭筋(太ももの筋肉)と膝蓋骨(さら)があるため大腿四頭筋の筋肉を切開し関節を露出させて行う方法が一般的です。
当院では2005年より当時は筋肉に小切開を加え手術を行ってきました。
現在では筋肉を切らずに大腿四頭筋を完全温存させる手術をほとんどの症例で可能となっています。
また症例に応じてナビゲーションシステムを併用しより正確な手術が出来るよう努めています。

 

変形性股関節症

股関節は、骨盤にある臼蓋(きゅうがい)と呼ばれる半球状の部分と大腿骨(だいたいこつ、=ももの骨)にある骨頭(こっとう)と呼ばれる球状の部分から形成されています。臼蓋の中で大腿骨骨頭を回転することで自由に動かすことができます。変形性股関節症や関節リウマチなどの股関節では、この臼蓋と大腿骨骨頭が破壊され、痛みを伴い、運動機能に支障がでるため、日常生活が困難になります。
そこで人工股関節インプラントに置き換えることで、痛みを取り除き、股関節機能を取り戻すことができます。疾患前と同じように股関節が動かせるようになるためには、当然このインプラントの正確な設置が不可欠となります。インプラントの不正確な設置は、手術後の脱臼やインプラントの破損などの原因となります。また股関節の形状や症状は患者様により異なり、それぞれの股関節にあったインプラントの正確な設置を手術中に検討・判断する必要があります。
当院では、それぞれの患者様に適したインプラントの設置を確実に行うため、手術用ナビゲーションを用いた人工股関節置換術を行っています。あらかじめ登録した解剖学的な特徴からその形状や症状を把握し、インプラントの設置位置を術中に判断し、その判断に基づいた設置を行うことができます。

●MIS人工股関節置換術

大半の施設では人工股関節手術後は股関節を深く曲げるような正座などの動作は脱臼のおそれがあるため禁じられています。当院では通常10㎝程度の皮膚切開と筋肉を切開せず筋間より関節に入るアプローチで手術を行うため日常生活動作(肢位)の制限はしていません。


 

ナビゲーション

当院では手術用ナビゲーションを用いた人工関節置換術を導入しました

最近カーナビゲーションが搭載されている自家用車が増えてきました。カーナビゲーションって便利ですよね。 手術用ナビゲーションはカーナビゲーション同様に、執刀医が正確な手術を行うための支援を行います。最先端技術により手術中コンピューターが関節の特徴を計測/表示して、執刀医(運転手)に手術の状況(現在地)を知らせ、執刀医が最適な手術結果(目的地)を得るための情報を提供します。
また手術用ナビゲーションは、最小侵襲手術においても、正確なインプラント設置が行える支援をします。最小侵襲手術(MIS手術)とは、皮膚や筋肉などへの侵襲(切開、はく離など)を出来る限り少なくする手技です。手術後に皮膚や筋肉の早期治癒が期待できるため、痛みの軽減やリハビリの早期開始により、早期退院、早期社会復帰を期待することができます。一般的には関節の手術をするためにその前に立ちはだかる筋肉を切開して、奥にある関節を露出させなければできません。切開せず筋肉を温存する手術は医師の経験や技術が必要となり、熟練した整形外科医のみ手術が可能です。
手術ナビゲーションはMIS手術においてもさらに正確な手術の支援をしてくれます。